気温が上がり日差しも強くなってきましたね。
緊急事態宣言が解除された福岡では、
4月～5月の１か月間に比べ
街中を行き交うビジネスマンの姿も増えているように思えます。
ネクタイを締めてジャケットを着る
基本のスーツスタイルから
スーツスタイル（スーツの上着は着ているけれど）にノーネクタイ
Ｎｏジャケット・Ｎｏネクタイのスタイル
装いも季節の移り変わりと共に変化しています。
こんにちは。
TANGOYA福岡ファッションビル
栢野（カヤノ）です。
仕立屋としては、
正統派のスーツスタイルを見かける機会が減ってしまう
この季節は少々さみしく感じるのですが、
クールビズとも仲良くお付き合いしていきたいと思っています。
仲良く・正しくお付き合いをするには
「クールビズ」の装いについてきちんと知る必要があります！
これは友人・彼女と関係を深めていくのと同じ(笑)
私たち日本人の多くが間違っているクールビズスタイル
服を「ドレス（フォーマル）」・「カジュアル（インフォーマル）」
という視点で考えた時
スーツはどの位置づけになるでしょう？
そう「ドレス(フォーマル）」なんです。
その完成されたドレススタイルであるスーツは
シャツを着て、ネクタイを巻き、
共生地のジャケットを着て・スラックスを穿く。
これで完成されます。
何かひとつ欠けても、100％のドレススタイルは完成されません。
さぁ思い浮かべてみましょう。
クールビズ期間、
シャツ姿にスラックスを穿く完全な軽装を除き、
最も目にする機会の多いのが
「スーツ（共生地のジャケット・スラックス）にノーネクタイ」
私も前職の時には、スーツでノーネクタイで過ごしていました…
ただ、このスタイル
完成形のドレススタイルを少しずつ壊しているとも言えるんです…
クールビズの時の装いとその他の時期の装いを比べ
「どちらがキッチリしているか？」
考えると、後者を選択される方が多いでしょう。
「暑苦しく見えないか？」は別として(笑)
あえて「崩す」「抜け感」「外す」というのは
ファッションのワードとして聞いたことのある言葉だと思いますが、
あくまでカジュアル要素を含んだものに通用するテクニックなんです。
リネンやコットン、シアサッカーなどの素材で
プライベートでも着れるようなお洒落義（カジュアル）としてのスーツ。
・シャツの裾を出して崩す
・スーツにスニーカーを合わせて外す
この場合は、「崩す」「抜け感」「外す」のテクニックも良いと思いますが、
フォーマル・ビジネスの場で着用するスーツは
本来「崩す」といった概念はありませんし
崩していくと、たちまち陳腐なものになってしまうのです…
快適性を求めるあまりに、
本来の価値を下げてしまっている装いに
なってしまっていると言っても良いでしょう。
欧州の方では、
「スーツにノーネクタイのビジネスマンはあまり見かけない」
と聞いたことがあります。
たしかに洋服は西洋発祥のものであり
日本人として日本の気候に適したものとして
洋服・スーツを着るべきです。
しかし、変化・進化はさせても退化はさせたくない！！
クールビズの装いのポイント！！
「スーツ（共生地のジャケット・スラックス）にノーネクタイ」は
完成された装いを崩している！！
これは、事実です。
しかし、
日本の高温多湿な夏。
自分自身の快適性や相手への配慮として不快感を持たせない装いも必要です。
その為にも上手にクールビズの装いをしていきたいですね。
① 単品ジャケット＋スラックス
ネイビージャケットにグレーのスラックスは
ジャケパンスタイルの定番です。
前職時代に取引先の人がこの写真のようなジャケパンスタイルだった時に
「お洒落だな！格好良いな！」
「スーツでノーネクタイよりきちんとした感じがするな…」
と感じたのを思い出します。
当時は「お洒落・格好良い」としか思いませんでしたが、
それが正しいクールビズの着こなしだということに
気が付いたのはこの仕事を始めてからです。
ジャケパンスタイルは、スーツスタイルに比べ
ドレス度は下がりますので、ノーネクタイでも装いとして成立します。
クールビズのジャケパンスタイルは、
仕立屋として、たくさんの方に伝えていきたい
着こなしのひとつですね！
② シャツ＋スラックス（ノーネクタイ）
梅雨が明けると気温もグッと高まり
いよいよ夏本番です。
シャツにスラックスの軽装が増えてくる時期！
ポイントは
『スーツのスラックスを穿かない！』
これは、スラックスだけ着用回数を重ね
スーツとしての寿命を短くしない為です。
クールビズ用のスラックスを用意しましょう。
『 ジャケットを羽織るときには、スーツの上着ではなく単品ジャケットを！！』
『 ネクタイを締める時は、単品ジャケットを羽織る！
シャツにネクタイを締めてジャケットは着ないのはNG！』
軽装にしていく順番としては、
①ネクタイを外す ②ジャケットを脱ぐ
わざわざジャケットを脱いでいるのにネクタイだけはしている…
順番は逆です！
以上、今日はクールビズの装いについて触れました。
スーツスタイルにノーネクタイ…
このスタイルの方々を否定しているわけではなく、
正しい装いのビジネスマンの方が少しでも増え、
日本だけではなく世界から見られても胸を張れるビジネススタイルで
お仕事に臨んでいただきたい！
そんな想いで書かせていただきました。
これからのクールビズスタイルを考える上で参考にしてもらえると嬉しいです。
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