お仕立てについて

満足感が得られるオーダースーツの基本条件

人間の体は平面ではなく曲面を成しており、そして動作が伴います。
この様な体を被う服には”体にフィットした丸み”と”柔らかい作り”が動きやすく、美しいフォルムを作り出す為に求められます。
『自分らしさの表現と存在感の誇示』をサポートする服こそ着る人の究極の満足感に結びつきます。
“良い服”すなわち”満足感の得られる服”には必須の条件があります。
服の仕上がりを大きく左右する目には見えない副素材への拘り。
フラットな織物の特性を最大限に活かし、体に沿って丸みをつける為、前工程・縫製工程・仕上げ工程での計算された数ミリの誤差も許さない緻密さ。
そして、隠れた部分へ細部の注意を払い、着用時の”力の負担と動きへの対応性”に十分に配慮し、『伝統に培われたビスポークの技』と『近代工業化のコンピューターの精密さ』を融合させることが、今、満足感を得られる服作りの基本条件であります。

こだわりのお仕立てを一部ご紹介

フロント釦手付け

フロント釦手付けジャケット(上着)の着用時、釦の掛け外しが最も頻度多く力が加わります。『釦の付け方・釦の付ける糸』に十分配慮しているかを見ることで、『服作りの拘りが見極められる』といっても過言ではありません。釦付けは、機械付けが一般的ですが、わざわざ『手付け』で”服地と釦の間に糸で足を作り、服地の厚薄に合わせて根巻きをし、更に、足に糸を刺し通す処理”をする事で、非常に丈夫になります。
加えて、糸を集中させることで、ツレジワ等を防止する事ができるのです。
釦付け糸に麻のツレデ糸を使用する事で、永年の着用にも糸切れの心配がなくなります。………堅牢性・丁寧さが理由です。

裏地タップリが良い服の証明

裏地タップリが良い服の証明洋服先進国の服作りに『表はスッキリ・裏はタップリ』という格言があります。
まさに裏とは裏地です。手作りの時代から、縫製職人が”如何に裏地にユトリを多くいれるか?”に視点をおいて技をおいて磨いていました。一見、裏地にシワが出ており不良品に思われますが、裏地にゆとりをタップリ入れるのには二つの理由があります。一つに、『着やすさと動きやすさ』のためです。裏地にキセ(たたみダーツ)の処理をしての着用対応です。キセがアクションプリーツの役割を果たします。”背(背上部中心の裏地タタミ縫い)” “脇(脇縫目のタタミ付け)” “裾(裾縫目のタタミ付け)”に施してあります。最も動きが伴う袖の裏地は、まとわり付かない程度まで大きくユトリを入れています。
表地と裏地が同じ大きさでの縫製は簡単であり、見た目も綺麗ですが、着やすさ・動きやすさが伴いません。近代工業の服作りにおいても、”最も着やすく動きやすく、そして、表をスッキリ”させるために、表地に対しての裏地のサイズをコンピューターを駆使して設計・裁断して縫製しています。二つには『表のスッキリ感』のためです。毛織物の特性である伸び縮みを考慮しての縫製対応です。 “見返し(見返しとのつなぎ目)”と”フロント(脇縫目とのつなぎ目)”の伸び縮みを防げないためです。裏地は毛織物でなく、湿度によって伸縮しませんのでユトリを取ってあります。『裏地をタップリ使うから着やすく・動きやすい服』が仕上がります。

良質の毛芯がシルエットを創る

良質の毛芯がシルエットを創る着心地の良い服は、型の土台作りにあるといっても過言ではありません。
その土台を作り上げているのが”毛芯”です。”毛芯”にもいろいろなものがありますが、本物の服作りを目指すTANGOYAは、『毛が長く張りの出る馬の尻毛(バス)』が最高と考え、一層美しく、丸く立体的な肩を保ち続ける服作りのために、四重構造《台芯(ウール100%)+肩バス芯(本バス)+胸増芯+フェルト(ウール100%)》の毛芯を使用しております。伝統に培われた『型くずれは肩くずれ』の信念に基づき、目に見えない”本バス毛芯”への拘りがあってこそ『美しいシルエット創り』がなされるのです。

 


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