ヒストリー
1905年、祖父江利一郎が、名古屋市内で織り布と染物の工場を開業。
1910年に、「合資会社御幸毛織工場」を設立。1918年に、株式会社に移行して、御幸毛織株式会社となりました。

1953年にミユキテックス、1958年にはファンシーテックスと、御幸を代表する高級服地素材をそれぞれ発売し、
1957年に日本テレビで放送を開始した冠スポンサー付き番組「(ミユキ)野球教室」は人気番組となる。
CMソング、山本直純作曲による「ミユキの歌」(通称)はミユキの代名詞となり、なりました。
1980年、オーストラリアに「御幸オーストラリア牧場」を開業し、羊毛の育成から商品の製造・販売を自社で一括管理するようになる。

■御幸毛織 野球教室CMソングはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=SzeZXpTO6J8

 

2017年秋冬モノ

先進のテクノロジーによる機能を服地に盛り込んだ、快適な着心地を実現するスーツコレクション編成のバンチサンプルです。
100年以上に亘る御幸毛織の伝統と、最新テクノロジーによる加工技術とが融合し、服地の新たな可能性の扉を開きます。

10マンスツイル・新撥水・ナチュラルストレッチ

長い間お召しいただくことが可能な、綾織り組織の服地に、ドライクリーニングの耐性を高めた新撥水加工と動きやすいストレッチ性をプラスしました。

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※WOOL100% 260g 59色展開 MADE IN JAPAN

ナノテクノロジーによる強力な撥水機能は、油もはじく機能性を持ちます。
ナノ(10億分の1メートル)レベルの極小薬剤が繊維1本1本まで隙間なくカバーし優れた撥水・撥油性能を実現しています。
またドライクリーニング耐性にも優れ、ドライ3回後の効果もほぼ初期値を維持しています。
動きやすいストレッチ機能(ヨコ伸び)もプラスしています。

試験方法 JIS L1092 スプレー試験
試験に使用する生地を45度の角度に浮かせた状態で、250mlの水を約25~30秒散布し生地の濡れた状態を比較見本と比較して採点する。
撥水度 5(100点) 表面に湿潤や水滴の付着が無い
4(90点) 表面は湿潤しないが、小さな水滴の付着を示す
3(80点) 表面に小さな個々の水滴上の湿潤を示す
2(70点) 表面の半分に湿潤を示し、小さな個々の湿潤が布を浸透する状態を示す
1(50点) 表面全体に湿潤を示す

ドライクリーニング耐性のアップ結果

ミユキ・コンファンクション 当社従来品
撥水度試験
JIS L1092
初期値 5 5
ドライクリーニング3回後 4 2

全てのデザインはお召しやすい「リアル・クローズ」を意識したものばかりですので、安心感のあるスタンダードで落ち着いた雰囲気でまとめられています。
無地をしっかり編成してあるのもこの一連です。

 

赤外線発熱

太陽光に含まれる赤外線や、体内からもわずかながらに発せられる赤外線に反応し、服地そのものが発熱する新機能服地です。従来の吸湿発熱服地に比べさらに発熱機能がアップしました、外部繊維試験機関である一般財団法人カケンテストセンターでの試験結果では、最大2.8°Cの温度上昇が計測されました。しかもドライクリーニング耐性も良好で、ドライクリーニング3回後の発熱性能の低下はほぼ見られません。


※WOOL100% 260g 18色展開 MADE IN JAPAN
***密閉環境での試験結果ですので、実際の体感には個人の感じ方や着用の環境による差が生じることがございます。

2ウェイストレッチ

タテ方向にもヨコ方向にも伸びる2方向のストレッチ性を実現しました。ポリウレタンなどの弾性化学繊維を含んでいませんので、ウール本来の風合いを損ねることなく、ストレスフリーで快適な着心地が特長です。今シーズンも新デザインを豊富に編成しました。

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※WOOL100% 260g 21色展開 MADE IN JAPAN

これまでのストレッチは、ポリウレタンなどの弾性繊維などを使用してストレッチ性を付与してきましたが、弾性繊維が混じる事により、ウールの風合いを損ねたり、弾性繊維の経年劣化の恐れがありました。ミユキの「2ウェイストレッチ」はあくまでもウール100%にこだわり、柔らかく上質な風合いを保ちながら、快適な着用感を追求するべくタテ・ヨコの両方向に適度なストレッチ性を付与しました。

可縫性、仕立栄え、着用感を考えたストレッチ性能

  • ミユキでは可縫性の良い生地は「仕立栄えし易く、着心地の良い服に仕上がる」と考えています。着心地の良い快適な着用感は、身体の動きに追従するスーツが望ましく、動作を阻害しないようにしなければなりません。
  • その為には、「衣服のユトリ+衣服のズレ易さ+服地のストレッチ性能」が必要ですが近年タイトなスーツが全盛であり、衣服のユトリや衣服のズレ易さが小さくなっており、「タテ方向、ヨコ方向共に、適度に伸び縮みする2ウェイストレッチ性能」心地に重要な要素となっています。
  • また、機能面では伸び率(伸長率)は勿論重要ですが、伸びた後の回復率(キックバック性)もストレッチ素材の持つべき重要な要素であり、この点にも充分な伸長回復率を確保しております。
  • ニットのように伸びが極めて大きい素材でスーツを作った場合は、着用感が楽で着心地は良いものの、型崩れが発生し易く、現実的ではありません、また、一般的な織物では、タテ4%程度、ヨコ7%以上の伸び、そして、 ヨコストレッチになればヨコ10%以上が、理想的な伸びとされています。
    更に伸縮性と回復性の良い2ウェイストレッチにする事により、タテ方向の伸びが加わり、まるでニット素材のように快適な着用感が生まれると考えます。 このような考え方から、縫製面、品質性能面を考慮して、2ウェイストレッチの理想伸縮性能を
    とし、この伸縮性能をミユキでは2ウェイストレッチの「伸縮黄金比」と設定いたしました。

2ウェイストレッチの性能発生原理

ミユキの2ウェイストレッチは、従来のストレッチ素材とは全く違う新しい製造技術の導入により、ウール織物を構成する糸にアコーディオンのような屈曲(ヤーンクリンプ)を創り出し、その形状を保持することにより、従来にはない安定したストレッチ性を付与しています。

  1. 設計:仕上げにて織物を構成する糸がアコーディオン状になるべく、最適織物設計をしています。
  2. 仕上げ:ミユキの新しい仕上技術を生かした「ミユキ コンフォート仕上げ(※)」により、タテ糸とヨコ糸を屈曲させその形状を保持するように 強いセットをいたします。
    (※)織物にできる限りテンションをかけないで自然な状態にして、適度な収縮をさせていく仕上げ

2ウェイストレッチ織物の生地断面図


※巾の広い生機(織り上がりの生地)を仕上げにて巾を縮め、深いヤーンクリンプを発 生させそこへしっかりとしたセットをおこなうことにより、安定したストレッチ性を 創り出しています。

2ウェイストレッチの織物品質について

上質な風合いを活かし、基本物性は全てクリアーした上で、「ミユキの伸縮黄金比」を確保しつつ、回復性の良好な結果が得られています。

  1. 基本物性:各種堅牢度、各種寸法変化率、強力、バブリング、カーリング等の基本物性は当社基準内に全て合格しております。
  2. 機能性能:伸び率、回復率(キックバック性)共に良好な結果となっています。
試験項目 試験方法 タテ ヨコ 目安
伸び率(%) KES-FBI
EM
7.1 11.6 5~8/10~14
伸長回復率(%) 1096定荷重法
B-1法
96.9 91.9 85%以上
残留ひずみ率(%) 0.2 0.9 3%以下

※試験布:AMHM10104-A(2/72セミ強撚原糸使用)
※伸長回復率、残留ひずみ率の試験結果は、1時間放置後の測定結果です。